二十歳を過ぎたくらいから、誕生日前の何週間限定で気分が憂鬱になるようになった。
子どもの頃は、ただただケーキが食べられることやプレゼントがもらえること、母親がその日だけは優しい気がしてウキウキの特別な日だった。
そんなウキウキした頃は、あっという間に過ぎていき、二十代の誕生日はひとつひとつ落ちていくような感覚だった。
誕生日を迎える度に、もっとできることがあったのかも・実現できることがあったのかも・停滞し過ぎたかも…と内省するようになってしまった。
自分が年齢を重ねるということは、その分両親も年老いていくということ。
今回、母親の事故の件もあり、よりいっそうナーバスになっていたのかも。
この一年は、新たな学習の開始・結婚・結婚式とイベントとチャレンジの一年だった。
着実にゆっくりだけれど目標を達成させてきた。
こうやって、ひとつずつ着実に歩んでいきたいと思う。
嫌なことは嫌、好きなことは好き。このシンプルな意識をもっと大切にしていこう。
自分を大切にすることの意味が、やっとわかるようになったこの一年間。
大切にすると、原因不明の目の充血が消え、甘い物が食べたくてしかたがない衝動が消えた。
自炊を増やして野菜も食べる。
マッサージや美容院など、良い気分になれることにお金を遣う。そんなことを意識した一年間だった。
マッサージに行っても何をしても、「いいんじゃなない?どんどん行きなよ!」といつも言ってくれた主人にも感謝だ。
憂鬱に始まり、結局は感謝で終わる。
誕生日前はそんな数週間なのだ。