夏休み。
ふっと、思い出す。
小学生の頃の夏休みは、いつも寂しくてつまらなかった。
両親は共働きで旅行や遊園地などへは行った記憶があまりない。
毎年、夏休みが明けると友人達が「○○へ遊びに行った~」と自慢気に話しているのが羨ましかった。
自宅に帰り「○○ちゃん家は~へ行ったんだって」と母に伝えると、決まって怒られた。
あなたは、いつも人と比較するねと…
大人になった今だと、当時の家庭状況も多少理解できる部分がある。
子供3人を抱えて、たまの休日を疲労困憊したくなかっただろうし、金銭的にも大変だったのだろう。
しかし、そんな状況を当時小学生の私は「自分達が産みたくて産んだんでしょ?なのになぜ怒るの?」と不満でいっぱいな子供だった。
そんな目で見られたら、親もかわいくなかったと思う。
そんなこんなで、夏休みはひたすら読書やプールに通っていた。健康的と言えばそうだが、私にはこのくらいのことしか時間をつぶす方法が見あたらなかった。
小学生からだいぶ月日は流れたけれど、毎年夏になると思い出す。寂しかったな~と…
誰も責める気はない。
親も私もそれぞれに、一生懸命だったと思うから。